熱中症予防に牛乳が良いってホント?



効果的な牛乳

 

 

熱中症予防に効果的な飲み物ということで必ずスポーツドリンクが登場します。大量に汗をかくと、水分と共に塩分も失われるので、塩分が含まれたスポーツドリンクは、間違いなく熱中症に有効です。

 

そしてもう一つ、熱中症の予防に効果的な飲み物となるのが牛乳なのです。牛乳が熱中症に効果的というのはやや意外な気がするかもしれません。牛乳には、水分は含まれていますが、塩分(ナトリウム)はあまり含まれていません。それでも牛乳が熱中症予防に効果的なのは、アルブミンというたんぱく質が含まれているからです。

 

アルブミンは健康状態の検査に使用されており、主に栄養状態の指標に使われています。アルブミンはアミノ酸からできている小さなタンパク質で、総タンパクの60%ほども占めている物質です。タンパク質は100種類以上あるといわれていますが、その中で量が最も多いのです。

 

アルブミンは肝臓で作られ、膠質浸透圧の維持、血液の中に入ってホルモンや栄養素を全身の細胞に運搬します。従って、身体内部からの細胞活性化、免疫力向上という効果があります。

 

もうひとつのポイントは、体液の濃度を調整し、血管の水分バランスを保つ働きです。血管内に水分を引き込んで血液を増やす作用があり、皮膚に近い末梢の血液量も増えます。そのため、汗をかきやすくなるわけで、皮膚表面から熱を放散する機能も高くなるのです。

 

熱中症というのは、体温調節機能が働かなくなることが原因ですから、血液量が増えて、体温調節しやすくなるのは熱中症予防に効果的なのです。

 

牛乳を飲むタイミングとしては、運動後が最適です。ウォーキングの後にはコップ1杯の牛乳を飲みましょう。牛乳がちょっと苦手という人はヨーグルトやチーズなど他の乳製品でも代用できます。